喀痰細胞診の判定基準

 肺がんのスクリーニング検査として行われている「喀痰細胞診」の結果は、単純に陽性か陰性かではなく、細胞の状態によってA〜Eの5段階で評価されます。一般的に陽性とされるのは、DとEです。

肺がんの喀痰細胞診の判定基準

 喀痰細胞診は、主に喫煙指数の高い人や、血痰の見られる人を対象に実施されている肺がん検査です。起床時の痰を3日間にわたって採取し、それを顕微鏡で調べて、がん細胞が混じっていないかどうかを確認します。

採取した痰に染色液を使い、その色によって細胞の異型度を調べる「パパニコロウ染色法」という方法で調べることが一般的です。検査結果は、A〜Eの5段階評価で表されます。

判定区分 細胞所見 指導区分
A 唾液のみで痰が採取できていない 再検査
B 異型細胞なし
軽度の異型扁平上皮細胞(炎症などが原因)
1年後に再検査
C 中等度の異型扁平上皮細胞 程度に応じて半年以内の追加検査
D 高度の異型扁平上皮細胞 要精密検査
E 悪性腫瘍細胞 要精密検査

上記5つの判定のうち、一般的に陽性とされるのはDとEです。DとEの判定を受ける人は全体の約1%ですが、もしも判定を受けた場合は、すみやかにCTなどのより詳しい検査を受ける必要があります。

Cは偽陽性といわれ、今すぐ精密検査を受けなければいけない状態ではありませんが、医師の指示にしたがって6ヶ月以内に追加の検査を受けるなど、経過を観察する必要がある段階です。

Aは、うまく痰が採取されておらず判定ができない状態、Bはいわゆる陰性ですが、引き続き定期的に検査を受けることが推奨されています。

喀痰細胞診で引っかかっても、肺がんとは限らない

 喀痰細胞診は、実際に組織を調べる検査ですので、悪性腫瘍細胞の疑いがあると判定された場合は誰もがショックを受けるものです。

しかし喀痰細胞診でDやE判定を受けても、その後の精密検査で実際に肺がんと診断される人は10%以下といわれています。肺がんではないのに悪性腫瘍細胞と判定されることがあるのは、痰の変性によるところが大きいと考えられます。

喀痰細胞診では3日分の痰を採取する「3日法」がよく行なわれていますが、保存液が入った容器に入れても、実際に検査機関に提出されるまでの間に多少の変性は免れません。その結果、正確な診断ができなくなることがあるのです。

特に自宅で痰を採取して送る郵送検査の場合、3日分の痰を送る過程で変性しやすいといわれますので、その点を考慮する必要があります。

スポンサードリンク

肺がんの臨床試験・治験募集

以下は現在募集中の治験の広告となります。

ページの一番上へ
サイトのTOPページへ