肺がんが治りにくい理由

 肺がんはすべてのがんの中でも死亡率が高く、「治りにくいがん」として知られています。症状が出にくいことや、遠隔転移しやすいことなどが主な原因ですので、日ごろからの禁煙や定期的な検診が非常に大切です。

肺がんが治りにくい理由@〜症状が出にくい

 肺がんが治りにくい大きな理由の一つが、「特有の症状の出にくさ」です。体調の異変に気づいたころには既にステージがかなり進行していた、というパターンが少なくありません。

肺がんの代表的な症状としては、頑固に続く咳や、血の混じった痰、胸痛、息切れなどがありますが、これらはすべて普通の風邪や、他の呼吸器疾患でも起こり得るものばかりです。

また、肺の入り口から遠い「肺野部」にできるがんはこうした症状も出にくく、なおさら発見が遅れやすくなります。

肺がんが治りにくい理由A〜遠隔転移しやすい

 肺は、心臓からきた静脈血が二酸化炭素を捨てて酸素を受け取る場所であり、全身の血液が集まる大切な要所という役割を持っています。

さらに周囲のリンパ管も発達しているため、肺がんは血液やリンパ液にのって他の臓器に転移しやすく、気づいたころには既に手術ができない状態になっていることも珍しくありません。

肺がんが転移しやすい部位としては、肝臓や脳、骨、副腎などが代表的です。初期症状を見逃してしまうと、転移先の痛みや骨折などによってようやく発見されることになります。

肺がんが治りにくい理由B〜検査で見逃されることもある

 肺がんは、検査によって見逃されることの多いがんの一つです。

肺がんの検査としては、現在「胸部X線検査」が広く行なわれていますが、この検査では肺の奥(肺野部)のがんは発見しやすいものの、入り口に近い「肺門部」のがんは心臓や胸椎などに隠れて見えにくいことがあります。

そのため、特に喫煙と深い関わりのある肺門部のがんは、検診を受けていても異常が見逃されてしまう可能性があるのです。喫煙習慣のある人は、X線に加えて「喀痰細胞診」や「CT検査」など、より精密な検査を併用することをおすすめします。

肺がんが治りにくい理由C〜治療法の開発が遅れている

 肺がんは罹患者数が急増している一方、効果的な治療の開発が遅れているがんでもあります。たとえば、昔から日本人に多い胃がんなどはかなり治療法が確立されており、ステージが進行していても手術や抗がん剤によって長く延命できるようになりました。

しかし肺がんはまだ研究が遅れているため、早期発見できなかった場合は完治が難しいのが現状です。さらに肺がんの9割を占める「非小細胞がん」は、抗がん剤が効きにくく、腫瘍が小さくなるのは全体の20〜30%ともいわれています。

しかし治療法は日進月歩で進歩していますので、分子標的薬という新しいタイプの抗がん剤をはじめ、現在も世界中で肺がんに効果的な薬の開発が進められているところです。また抗がん剤と放射線療法の併用によって、治療成績は少しずつ向上しています。

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