肺がん再発のしくみ

肺がんの再発には、元の病巣に近い場所に「局所再発」する場合と、肺から離れた臓器に「遠隔転移」する場合の2種類がありますが、いずれも手術などで病巣を取りきれなかったことが主な原因です。

元のがんとは異なる、別のがんが肺に発生したものは「2次がん」として区別されます。

肺がんの再発のしくみ

がんの再発とは、手術や抗がん剤、放射線などで治療したがんが、再び現れることをいいます。再発したがんは、前回の治療で取り残してしまったがん細胞が、再び目に見える形で病巣として現れたものですので、組織型は前回のがんと同じです。

これが前回と同じところ、つまり肺がんであれば肺に現れることを「局所再発」といい、肺ではなく脳や骨などの離れた場所に現れることを「遠隔転移」といいます。

局所再発も遠隔転移も、再発はいずれも「前回の治療で、がん細胞を完全に取りきれなかったこと」が主な原因です。

たとえば肺がんの手術では、がんの発生した肺葉をまるごと切除する「肺葉切除術」が標準治療ですが、これは目に見える病巣よりも大きく肺を切除することで、再発を防止する目的があります。

しかし実際は、目に見えないがん細胞が既に周りの肺葉などに広がっていた場合、それが数ヶ月〜数年経ってから成長して、病巣として見つかることがあります。これが局所再発のしくみです。

一方、前回の手術や治療をした時点で、既に他の臓器にがん細胞が運ばれていた場合、遠隔転移として現れることになります。いずれも医療ミスなどではなく、「微細ながん細胞をすべて見つけることができない」という、医療の限界からくる結果です。

このように、がんは治療後も決して油断ができない病気ですので、治療後5年間は必ず定期検診を受けるようにしましょう。

前回とは種類の違う「2次がん」が現れることもある

治療後に再び現れるがんの中には、前回治療したがんとは組織型の異なるものもあります。それが「2次がん」です。2次がんは、前回できたがんとは違う、新しいがんが同じ場所に現れたものです。

治療後に再びがんが見つかった場合、それが再発なのか2次がんなのかの区別をつけることは非常に大切になります。2次がんであれば組織型が異なるため、選択する治療も変わってくるからです。

中には、前回のがんと組織型が似ていて判別がつきにくい場合もありますが、最適な治療法を決定するためにもしっかりと鑑別が行なわれます。一般的に2次がんの場合は再発と違い、手術や放射線などの局所療法を行なえる可能性が高くなります。

再発はほとんどが5年以内に起こる

肺がんに限らず、ほとんどのがんの再発は5年以内に起こります。そのため治療後5年間は医師の指示にしたがい、フォローアップ検診を受けることが重要です。

がんの再発はなぜ5年以内に起こるのか?

がんは一般的に、治療から5年経過して再発しなければ「完治」の扱いになります。

がんが再発する場合、ほとんどが初回治療から5年以内に見つかるため、5年のうちに再発しなければひとまず前回のがんは消えたと判断されるからです。肺がんでも、やはり「5年」が一つの目安となっています。

なぜ5年なのかというと、それはがん細胞が増殖するスピードに関係しています。がん細胞は組織型によっても異なりますが、最初に誕生してから、目に見える大きさに成長するまでにかなり長い時間がかかります。

一般的には、1センチ(検査で発見できるほどの大きさ)になるまでに、10〜15年かかることが多いのです。

しかし再発の場合、前回取りきれなかったがん細胞が再び成長して現れますので、一から新たに誕生するがん細胞と異なり、目に見える大きさになるまでにほとんどは2〜3年、遅くとも5年くらいしかかかりません

実際、治療から5年以上経過してから局所再発や遠隔転移するケースは、まれです。

このようなことから、がんでは「5年生存率」というデータがよく使われます。これは初回治療から5年経過した時点で生存している患者さんの割合を示したもので、つまりその数字がそのまま「治る確率」の目安にもなるということです。

肺がんの治療後5年間は、定期検診を受けることが大切

肺がんの再発も、ほとんどが5年以内に起こりますので、この間はしっかりと定期検診を受ける必要があります。検診を受けるタイミングは、医師の指示にしたがいますが、通常は年数が経つごとに間隔が空いていきます。

肺がんの場合、特に治療後2年目が再発のピークといわれ、多くが2年以内に再発しますので、特にその間は慎重な経過観察が必要です。その後は少しずつ間隔を空けていき、最終的に5年経てば完治したと見なされます。

がんが再発するかどうかは、あくまで「前回の治療で、がん細胞を完全に取りきることができたかどうか」によりますから、予防の手立ては特にありません。

ですから不安になりすぎず、しっかりと定期検診を受けながら、毎日を充実させて生きることがもっとも大切です。

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