肺がんと抑うつ状態

がんを宣告されると、約半数の人が一時的に抑うつ状態になるといわれています。あまりに長くその状態が続く場合は、専門のメンタルケアを受けるのも一つの方法です。

がんの診断で起こり得る、2つの抑うつ状態とは?

命を脅かすこともある「がん」の宣告を受けた際は、どんなに強い人でも精神の揺さぶりを経験するものです。まったく何も感じないという人は、きわめてまれでしょう。

その結果、約半数の人が一時的な抑うつ状態になるというデータが出ています。抑うつ状態は、さらに「反応性抑うつ」と「準備性抑うつ」の2種類があり、両方を経験する人も少なくありません。

反応性抑うつ

がんになり、これまでの生活や健康、仕事などを失ったことが原因で起こる抑うつ状態です。いわば、原因のはっきりとしている抑うつ状態だといえます。

がんの診断を受けると、当然ながら身のまわりのさまざまなことが変化します。治療のために仕事を休む(場合によっては退職する)人もいますし、これまで楽しんでいた趣味から遠ざかってしまう人もいるでしょう。

このように、がんによる変化がきっかけで、一時的に抑うつ状態になることは誰にでも起こることであり、むしろ少しもならないほうが珍しいかもしれません。

ただし、多くの人はやがて気持ちの整理がつき、前向きに治療を受けられるようになるといわれています。

反応性抑うつは、時間が薬となって自然に癒されることも多いのですが、必要に応じてカウンセリングやソーシャルワーカーによる相談なども功を奏します。他者の助けをどんどん借りながら、つらい時期を乗り越えることが大切です。

準備性抑うつ

準備性うつは、特に末期がんの患者さんに特有とされる抑うつ状態です。死を目前に控え、それを受け入れていく段階において、これからやってくるさまざまな「喪失」を考えてふさぎ込むようになってしまいます。

最初から死への準備ができている患者さんはごく少数ですから、これも無理はない状態だといえるでしょう。

準備性抑うつの場合、自分の殻に閉じこもって、周りに対する関心を示さなくなるなどの症状がよく見られます。一般的に、反応性抑うつよりも難しい状態であり、第三者による積極的な介入が逆効果になってしまうこともあるため注意が必要です。

「頑張って!」と激励するよりも、何も言わずそっとそばにいる、スキンシップを大切にするなどの、行動による寄り添いのほうが効果を期待できる場合もあります。

いずれにせよ、抑うつ状態が長く続く場合は、家族が医師に相談するなどして、最適な方法を考えることが大切です。

がん患者の家族は「第二の患者」

がんを宣告されてつらい思いをするのは、患者さん本人だけではなく、その家族も同様です。精神的にはもちろん、経済的・社会的な不安も大きくなることから、がん患者さんの家族は「第二の患者」とも呼ばれています。

がん患者の家族は「第二の患者」

がんにかかって、一番つらい思いをするのはもちろん患者さん本人です。しかし、それを見守る家族の心労もまた大きく、しかも患者さんの手前、それを見せてはいけないという自制心も出てきます。

大切な家族が大変な病気にかかってしまったことに対するショックと悲しみ、もしかしたら失ってしまうのかもしれないという恐怖に加え、慣れない看病や生活の変化、治療費や生活費など今後の生活への不安…患者さんの家族の心には、さまざまな問題がのしかかって大きなストレスを与えます。

このことから、がん患者さんの家族は「第二の患者」とも呼べる存在なのです。

さらに、一番つらいのが患者さん本人であることを知っているからこそ、家族は自分のストレスをひた隠し、つい無理をしてしまいがちです。

その結果、体を壊してしまったり、適応障害や抑うつ状態など、精神のバランスを崩したりする家族も少なくありません。まずは「家族も第二の患者なのだ」という意識を持ち、決して無理をせず、頼れるところには頼ることを心がけましょう。

患者さんを笑顔で支えるためにも、自分を癒やそう!

がん患者さんの家族が、身体的・精神的に多大なストレスを受け、共倒れにならないためにも、以下のようなことに気をつけることが大切です。

自分の生活も大切にする

がんにかかった家族をサポートするため、つい無理をしてしまう人が多いのですが、その結果、自分まで倒れてしまっては元も子もありません。

趣味を楽しむ、時にはゆっくり過ごすなど、自分の生活を大切にすることも、ひいては家族のサポートにつながるのです。罪悪感などは持たず、自分の心身をいたわる時間を持ちましょう。

相談できるところを活用する

がん治療を担う「がん拠点病院」の多くは、患者さんの家族を対象としたサポート体制も整えています。

カウンセリングや、必要に応じた薬物治療、ソーシャルワーカーによる仕事や金銭面での悩み相談など、家族が活用できるサービスはたくさんありますので、一人で抱え込まずにぜひ相談してみてください。

がん患者さんにとって、いつも変わらない笑顔と優しさで接してくれる家族の存在は、非常に大きいものです。そのためにも、家族は決して無理をせず、自分の心身の調子を整えることも大切にしていきましょう。

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