早期肺門型がんのレーザー照射療法

 太い気管支の近くに発生する「肺門型」の肺がんの中でも、特にがんが1センチ以下のごく早期の場合、手術ではなくレーザーによる治療が広く行なわれています。手術よりも体の負担が少なく、有効性も高い治療法です。

早期の肺門型がんは、レーザーで治せる!

 色々な臓器の早期がんに対して、レーザー治療が行なわれていますが、肺がんの場合は肺の入り口に近い「肺門部」のがんに限られます。気管支鏡を通してレーザーを照射するため、気管支鏡の入っていけない奥のほうの肺がんには適用できないからです。

肺門部のがんは、特にタバコと関係が深く、喫煙者に多いことで知られています。

その中でもレーザーの対象となるのは、大きさが1センチ以内、深さが気管支粘膜から3ミリ以内にある、ごく早期のがんです。これくらいの段階ですと、レーザーで十分に治療できると判断され、実際多くの病院でレーザー治療が実施されています。

肺がんのレーザー治療は、正確には「光線力学的治療法(PDT)」といいます。

レーザー光を当てると化学反応を起こす「光感受性物質」の中でも、特にがん細胞に多く集まる性質を持った「腫瘍親和性光感受性物質」というものがあり、これを事前に静脈注射した後でレーザーを照射すると、がんだけにダメージが与えられるという仕組みです。

レーザーといっても、高熱で焼灼するレーザーメスではなく、PDTに使われるのは低出力のものですので、安全性が高く、開胸手術よりも体への負担が少ない治療法になります。

肺がんのレーザー治療(PDT)の流れ

 肺がんのPDTは、腫瘍の部位や大きさ、深さなどをよく検査した上で、実施できるかどうかが慎重に判断されます。治療の流れは以下の通りです。

1.まず「腫瘍親和性光感受性物質」を静脈注射します。日本では「フォトフリン」と「レザフィリン」という2種類の薬が認可を受けており、主に「レザフィリン」が多く使用されています。

2.薬を注射した後、4時間ほど経ってから、レーザー治療を行ないます。喉に局所麻酔をした後、レーザー装置の付いた細い気管支鏡を口から挿入し、病変のある部位まで進ませ、そこに直接レーザー光を照射します。

事前に注射した薬は、がん細胞に集まる性質がありますので、正常な組織にはほとんどダメージを与えません。治療は大体、30分程度で終わります。

3.治療後は、薬の影響で日光に過敏になるため、1週間ほど管理のための入院生活を送ります。レーザーは低出力ですので、出血や炎症などの合併症リスクはほぼありません。退院後は元の生活に戻ることができます。

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