肺がん最新放射線療法の種類と特徴

 医療は日進月歩で進歩していますので、放射線療法も年々、効果の高い方法が登場しています。

体を固定して、多方向から病巣に向かって放射線を照射する「定位放射線照射」や、従来のX線ではなく、陽子線や重粒子線を使った「粒子線治療」などが代表的です。

肺がんの最新放射線療法―「定位放射線照射」

 現在、肺がんの放射線療法で広く行なわれているのが「定位放射線照射」です。正常な細胞をなるべく傷つけず、がんに的を絞って放射線を照射するためには、ミリ単位で照射範囲を設定する必要があります。

「定位放射線照射」では、事前に作った器具で患者さんの体を固定し、病巣にピンポイントで放射線が照射されるようにしますので、照射範囲の誤差はおよそ5ミリ以内です。

また従来の放射線療法と異なり、病巣に向かって多方向から集中的に放射線を照射しますので、治療効果も高く、およそ1週間で治療が終了します。正常な細胞に与えるダメージが少ない分、副作用も軽減される点も大きなメリットです。

定位放射線照射を受けるためには、がんの大きさが5センチ以下で、リンパ節転移がないことなどが条件となります。ただし、がんの位置が心臓や食道、大きな血管などに近い場合は、重篤な副作用が起こる可能性があるため、行えないこともあります。

肺がんの最新放射線療法―「粒子線治療」

 最新の放射線療法として、近年注目を集めているのが「粒子線治療」です。従来の放射線療法では、X線やγ線などを照射しますが、粒子線治療では陽子線や重粒子線が使われます。

これらは、ごく細かい粒子が束のようになって進んでいくもので、体内のどこでもっともエネルギーを高くするかを設定できるため、がんの病巣をよりピンポイントで狙うことが可能です。

特に重粒子線は、陽子線やX線と比べてがん細胞を死滅させる作用が強く、肺がんの効果的な治療法として大きく期待されています

粒子線治療は、残念ながらまだ健康保険の適用外となっているため、受けるにはおよそ300万の費用がかかってしまいます。

ただし、いずれ保険適用にすることを前提とした「先進医療」の一つですので、治療費は10割負担になるものの、検査代や診察代などには保険が適用されます。

今後さらに臨床が進み、その治療効果と安全性が確認されれば、近い将来に保険適用になる日が来るかもしれません。

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